リーグ戦再開を目前に、緊急事態発生だ。日本ハムの田中賢介内野手(30)が19日、左足首痛のため6年ぶりに出場選手登録を外れた。18日の広島3回戦で二盗を試みスライディングした際、二塁ベースに足を突くような形で痛めた。アイシング治療で様子を見たが腫れが引かないため、今後、骨に異常がないかなどを含め病院で詳しい検査を受ける見通し。状態が悪ければ回復までに1カ月ほど必要と見られ、1軍復帰が球宴明けまでずれ込む可能性もある。

 1人で動けない状態の田中はこの日、球場に姿を見せず、広島からそのまま次の遠征先で実家のある福岡へ移動した。検査の結果次第だが、長期離脱となれば、打ってはリードオフマン、守っては内野の要だけにチームへの影響は計り知れない。

 田中は07~09年に3年連続で全試合出場を果たすなど大きなケガはなかった。球団トレーナー側は捻挫とみているが、足首の関節も柔らかく、捻挫の経験もあまりないという。福島チーフトレーナーは現状について「足を地面に着くと痛みがあり、歩行が困難。安静にして、腫れが落ち着いてから検査を受けることになるでしょう」と説明するにとどめ、全治などの見通しは明かさなかった。

 チームは4番の小谷野が左太もも裏痛から復帰したばかりで、なかなかベストメンバーが組めない状況が続く。24日から再開するリーグ戦は、いきなり3ゲーム差で追う首位ソフトバンクが相手。梨田監督は「賢介がしばらく帰ってこられないので、元気な者でやっていくしかない」と言いながらも、表情は悩ましげだった。