<阪神4-2巨人>◇25日◇甲子園
絵になる笑顔だ。「似顔絵」企画で親子を甲子園に招待した阪神クレイグ・ブラゼル内野手(31)が、ちびっ子画伯たちに約束した1発で勝利を贈り返した。悩める大砲にとっても約1カ月ぶりだったアーチの感触は格別。さあ今度は豪快なスイングや胴上げの夢をたっぷり描いてくれ!
見てくれたかい?
鳴りやまないブラゼル・コールを浴び、一塁アルプスに大きく右手を上げた。それは特別な合図だった。まるでベーブルース伝説のような予告アーチを現実に変え、ヒーローは手を振った。
ブラゼル
初めて子供たちを招待した。一生懸命、似顔絵を描いてくれたし、ホームランを打てて良かった。約束していたからね。
1-1の4回先頭。巨人内海の低めチェンジアップをミートした。バックスクリーン左に飛び込む5号ソロは5月28日楽天戦以来の1発。左方向への大飛球は完全復調の証拠だ。
調子が上がらない日々。ノックバットでのロングティーを繰り返し、長距離砲の感覚を呼び起こした。決勝弾で巨人戦2連勝をけん引した。
「練習が身を結んできたね。自分のスロースタートには満足していない。毎日よくなっていきたい」。
小学生以下の子供の親子ペア47組、計94人を甲子園に招待していた。オフに自らの発案で『似顔絵で親子ご招待』を実施した。昨季本塁打数の47人を入選とし、伝統の一戦で一塁アルプス席に座ってもらった。試合前には子供たちと対面し、「みんなのためにホームランを打つよ」と宣言。男に二言はなかった。
09年8月26日、第1子トロット君が誕生した日の横浜戦は2発。昨年3月28日に真弓監督の母、志津恵さん(享年82歳)が病気で亡くなった直後もそうだ。指揮官から冗談交じりに「ホームラン打ってくれ」と頼まれ、次戦の30日広島戦で2発を放った。打つと決めたら、打つ男だ。
春先のヤクルトの9連勝、交流戦でのソフトバンク10連勝、日本ハム・ダルビッシュの連続イニング無失点の次は内海の連勝を7でストップした。3連勝で3位浮上を導いた絵になる男は当然ご満悦だ。
ブラゼル
自分たちは諦めずに一生懸命やっている。どんなチームが相手でも勝っていきたい。
V奪回も同じだ。優勝すると決めたら、必ず優勝してみせる。【佐井陽介】



