<オリックス4-3ソフトバンク>◇2日◇京セラドーム大阪

 ソフトバンク杉内俊哉投手(30)の通算100勝は、またもお預けとなった。王手をかけてから3度目の先発となったオリックス戦で8回3失点。勝敗はつかなかったが、9回にファルケンボーグがサヨナラ安打を浴び、チームは2連敗となった。エースが勝ち運に見放され、2位日本ハムに1ゲーム差に迫られた。

 最後まで白星を信じていた。8回2死一塁。杉内は、内角低めへ135キロの直球を投げ込んだ。119球目。ヘスマンから見逃しの三振を奪うと、表情を変えずにマウンドを降りた。だが、逆転への思いは届かない。9回の攻撃が無得点に終わると、秋山監督は投手交代を告げた。この時点で通算100勝は、またもお預けとなった。さらに、チームもサヨナラ負け。エースは自分を責めた。

 「2点以内に抑えていれば、勝っとったね」。

 6月11日ヤクルト戦で王手をかけてから、2度勝利を逃していた。三度目の正直。首脳陣は杉内の登板日に7試合連続で先発マスクを被った山崎に代え、細川を先発させ。嫌な流れを断ち切ろうと、チームは1つになったはずだった。

 だが、勝利の女神はほほ笑んでくれない。5回に3連打を浴びるなど、一挙3失点。リードした細川は「自分の配球ミス」とかばった。秋山監督は「あの回だけだった。相手投手もいいしね」と冷静に言った。

 エースに白星がつかずにチームは2連敗。2位日本ハムが1ゲーム差に迫ってきた。交流戦優勝を決め首位を走っていたが、リーグ再開後は3勝5敗。かつての勢いが鈍っている。

 秋山監督は「1つ勝つということは大変なことだな」と、ポツリと言った。杉内も同じ気持ちを味わわされている。同僚の和田と並び「球界最高左腕」との呼び声も高いタカのエース。足踏みは続くが、次こそ最高の投球を見せ、白星をたぐり寄せるしかない。【奈島宏樹】