<オリックス2-1ソフトバンク>◇3日◇京セラドーム大阪
チャンピオンブルーの悪夢だ。ソフトバンクが5年ぶりとなる2試合連続サヨナラ負けで、今季初の3連敗を喫した。完封目前の摂津正投手(29)が9回に同点に追いつかれると、一気に試合をひっくり返された。1日から着用している優勝ペナントを意識した限定ユニホームでまさかの3連敗。ついに日本ハムに並ばれてしまった。
摂津の顔が、青ざめた。1点リードの9回裏。先頭の後藤に、左中間への二塁打で出塁を許した。打席には、4番T-岡田。一打で同点、1発出れば逆転を食らう。大きく深呼吸をした。外角への抜群の制球力で見逃し三振。あと2人。だが、悪夢はその先に待っていた。
5番ヘスマンを2球で追い込んだが、粘られると8球目のカーブを左翼線へ運ばれた。同点とされ無念の降板。ベンチへ下がると、代わった森福が初球を左翼線へ運ばれ試合は決まった。完封勝利目前で敗戦投手となった右腕はベンチでしばらく1点を見つめたまま動けなかった。報道陣の質問にも、小さくうなずくのが精一杯。高山投手コーチは「ある程度、腹を決めていた。9回は摂津にかけていた。代えるも何も、託したということ」と話した。
託すのも当然の展開だった。8回までに要した球数は、わずか99球。5安打無失点と、ほぼ完璧に抑えていた。これまで3度あったチームの連敗をすべて止めていた右腕が、今回も3連敗を防いでくれると、ベンチの誰もが信じていた。
そんな連敗ストッパーが、逆流に飲み込まれた。06年8月以来となる2試合連続のサヨナラ負け。今季61試合目にして初の3連敗で、ついにライバル日本ハムに並ばれてしまった。
連敗が始まった1日から、チャンピオンフラッグをイメージした「チャンピオンブルー」と題した水色の限定ユニホームを着用している。2日には、サヨナラ打を浴びたファルケンボーグが「もう1回負けたらこの青いユニホームはやめた方がいい」と悔しまぎれの発言。少なからず「チャンピオン」の重圧が、選手にのしかかっているのかもしれない。
1年前には7月中旬に期間限定で着用した赤色ユニホームで、首位だった西武に3連勝した。その再現を狙い、終盤の西武3連戦でも観客に赤いユニホームでの応援を呼びかけると、3連勝で逆転優勝につながった。皮肉にも今回は「大坂夏の陣」と題し赤い戦闘服に身をまとったオリックスに、白星をさらわれた。まだ首位の座を明け渡したわけではない。3連敗ぐらいで「ブルー」になっているわけにはいかない。【倉成孝史】



