<西武1-8ソフトバンク>◇7日◇西武ドーム

 ソフトバンク摂津正投手(29)は、節目の10勝目にも、やはり淡々としていた。9回裏2死。3番中島を低めスライダーで三ゴロに打ち取る。冷静な表情でマウンドを降りると、女房役の細川と普段通りこの日の投球を振り返った。「丁寧に投げようと思った。味方が点を取ってくれたので楽に投げられた。個人的な数字は置いといて、勝利に貢献していきたい」。

 冷静さが先発転向1年目での2ケタ勝利を生んだ。試合前まで23イニング適時打がなかった味方打線は、この日も中盤まで沈黙。それでも終始表情ひとつ崩さず投げ続けた。与えた四球はわずか1。リズムのいい投球が、終盤の大量援護を呼び込んだ。登板16試合で18四球だが、先発陣の中ではダントツの少なさだ。

 開幕当初、昨季までの疲労も考慮し首脳陣は100球の球数制限を設けていた。だがそれも早々と解除。身を持って中継ぎの過酷さを知る本人の強い申し出があったからだった。節目の1勝も115球で完投。前日の杉内とともに、登板過多だった救援陣を休ませることにも成功した。

 「中継ぎも負担がかかっていたので長い回をと思っていた」。初先発でめった打ちにあった西武打線を3安打に抑え、チームは対西武6連勝でついに貯金は30。摂津が、名実ともに右のエースとなった。【倉成孝史】