<西武7-5日本ハム>◇19日◇西武ドーム
2年ぶりのペナント制覇へ、窮地に追い込まれている日本ハムが、無残な逆転負けを喫した。スケールズの先制ソロなどで3点を先行しながら、先発のブライアン・ウルフ投手(30)が、5回に一挙7安打7失点と大炎上。約1カ月ぶりスタメンの杉谷拳士内野手(20)が走攻守で存在感を示したが、連敗中のチームの起爆剤にはならなかった。引き分けを挟んで今季5度目の3連敗。首位ソフトバンクの背中はかすみ、3位の足音が近づいてきた。
ベンチ裏からバスへと上がる西武ドームの長い階段には、うつむいた選手たちの行進が続いた。遠くに聞こえる敵地スタンドの歓声との、明と暗。首位ソフトバンクとの直接対決に敗れ、再浮上を期した一戦。待っていたのは、屈辱的な逆転負けだった。
梨田監督
今日のゲームはウチが勝たないかん流れで来ていた。ちょっともったいない。
今季は接戦勝ちが多く、いつもは「勝った気がしない」と話す指揮官。「勝った気」になったゲームを、落とした。
勢いの違いが、グラウンド上に表われていた。3点リードの5回、わずか被安打1と好投していたウルフが、4連勝中のレオ打線に飲み込まれた。先頭の大崎のセーフティーバントを素手で捕りにいってミス(記録は安打)すると、ここから7打数連続安打を許した。中軸の中島、中村には、どちらも初球を狙われ連続本塁打を浴びた。「低めに集め、ゴロを打たせたのが野手の間を抜けてしまった。中島に打たれたボールも悪くなかった」。気丈には話したが、1試合の重みが違うシーズン終盤。内容よりも、結果がすべてだ。
9月に入り、5勝11敗1分け。気がつけば、3位の足音すら近づいてきた。試合前「今は西武とオリックスがいい状態できている。ロッテ、楽天、日本ハムがこの1週間つまずいているね」と、自虐的に分析した梨田監督だが、その流れは変えられなかった。
起爆剤としての活躍を狙って、杉谷を8月13日ソフトバンク戦以来のスタメンで起用。期待に応えて2安打1盗塁、守備でも好プレーを見せたが、それも勝利には結びつかなかった。3年目の元気印が暴れても、逆風は追い風にならず。梨田監督は会見の最後に言った。「元気だけじゃなくて、勝ち星が欲しいよ」。ペナント奪回へ、崖っぷちに立たされた。【本間翼】



