<オリックス11-9ソフトバンク>◇19日◇京セラドーム大阪
ついに出た。ソフトバンク松中信彦外野手(38)が開幕から67打席目で今季1号2ランを放った。6回に1点を返し、なおも1死一塁だ。見逃せばボールと判定されそうな西の外角高めに反応。打った直後は両手でバットを握ったまま不安そうに打球を見つめ、左翼ポールを直撃すると、右拳を握りしめた。「やっと、やっとでました」。松中の意地がこもった一撃だった。
12日の日本ハム戦から23打席続いた無安打地獄に終止符を打った。4番から6番へ降格となり、3試合。打ち込みを行い、ホテルの部屋でもバットを握り、本来の打撃を取り戻そうともがいた。この日はノックバットを借り、内外野手のノッカーを買って出た。秋山監督は「バットコントロールの練習だろ」とひたむきな姿を見ていた。
難産の末の1発は反撃ののろしとなった。勝利にこそ結びつかなかったが、やはり主砲が打つと流れが変わる。「5打席とも悪くはない。向こう(左翼)に打てたのはいい打ち方をしているから。外角をどんどん打てば内にくる。それをさばける状況をつくっておきたい」。史上27人目の通算350本塁打にリーチをかけた手のひらに、自らの復活を予感させてくれる感触が残った。【押谷謙爾】




