<ロッテ4-3ソフトバンク>◇4月30日◇QVCマリン

 やっと出た!

 ソフトバンク今宮健太内野手(20)がプロ3年目、11打席目で初安打を放った。5回1死満塁で左翼前に打ち返し適時打。うれしいプロ初打点も同時にマーク。試合は敗れ、5カード連続勝ち越しなしと鷹が羽ばたけないが、首痛で欠場の本多の穴を埋めるニューヒーローがカンフル剤となる。

 白球が三遊間を抜けていった。11打席目で生まれたプロ初安打に、今宮は一塁上でガッツポーズだ。5回1死満塁。2ボール1ストライクからロッテ藤岡の内角へ入ってくる142キロの直球を打ち返した。

 「いい場面で打ててうれしかった。最高です。千賀が投げていたので何とかしたかった」

 この日の先発は育成から支配下登録されたばかりの千賀。4回に3点を奪われKOされていた。2番福田の右前打で、今宮は二塁から一気に生還。千賀の負けを消す同点のホームへ滑り込むと勢いあまって出迎えた山崎に頭から激突した。

 本多が首痛で欠場した前日29日から、遊撃でスタメン起用されている。前日は1犠打を決めたが、2打席凡退。どちらも飛球を打ち上げた。試合後、秋山監督から直接「右へ低いライナーを打て」と指導された。この日の試合前フリー打撃でも、徹底的にゴロを打った。

 プロ初打席は昨年6月6日広島戦(マツダスタジアム)で、1度もバットを振らず3球三振。キャンプから川崎の抜けた遊撃のレギュラーを明石らと争ったが、打撃の課題は顕著だった。高校通算62発は上半身で打つ金属バットの打法から生まれたもの。木のバットで打つために下半身の使い方をたたき込まれた。「何が悪いか分からない」とパニックになりながら、バットだけは振り続けた。

 1点を追う9回。2死二塁で薮田の直球を強烈なピッチャー返し。相手の好捕でゲームセットとなったが、抜けていれば同点適時打は確実な当たりだった。「当たりはよかったけれど、それで満足しない。すごい悔しい」。最後の打者になりチームは連敗。18日オリックス戦(京セラドーム大阪)では8回に守備固めで入りながら悪送球し涙した男は、待望の初安打でレギュラーにも打撃にも一気に欲が出てきた。【石橋隆雄】

 ◆今宮健太(いまみや・けんた)1991年(平3)7月15日、大分県別府市生まれ。「大平山少年野球部」で軟式野球を始め、明豊中では軟式野球部に所属し全国大会に出場。明豊では1年春の九州大会からベンチ入り。2、3年と連続センバツ出場。3年夏の大分県大会では3打席連続本塁打を放ち、甲子園8強に導いた。高校通算62本塁打。09年ドラフト1位でソフトバンクに入団。最速154キロの投手ではなく、内野手として勝負し2年目の昨季は18試合に出場。今季は試合終盤の守備固めなどで21試合に出場している。171センチ、67キロ。右投げ右打ち。