日本ハム栗山英樹監督(51)が14日、明日16日から始まる交流戦対策として3つのポイントを掲げた。前半戦のヤマとみている指揮官は<1>早めの継投策<2>打者任せの攻撃<3>遊撃手の使い分け、を重視する構え。ペナントに大きな影響を与える24試合を勝ち抜くため、明確な戦闘スタイルで臨む。休日のチームは東京から神戸へ移動。今日15日は交流戦開幕カードとなる阪神2連戦に向け、甲子園でチーム練習を行う。

 函館での連敗から一夜明け、栗山監督の頭の中は交流戦へ完全シフトしていた。指揮官として初めて挑むセ・リーグとの対戦。前半戦のヤマを乗り越えるための「必勝3カ条」を打ち出した。

 <1>早めの継投策

 無駄な失点をいかに防ぐかがテーマ。「今年はエース級の投手が頑張りそう。点が入らない状況も多いと思う」とセの投手陣を警戒した。最大4連戦の交流戦は日程的な余裕もあり、積極的な投手起用が可能。ロースコアの接戦をものにするため、早めの継投で相手の攻撃を寸断する。今季は16敗中、9敗が1点差負け。「どうしても追加点を取られると苦しい」と継投のタイミングをシビアに判断する。

 <2>打者任せの攻撃

 選手個人の能力に打開を求める。「打者の本能に期待したい。(セの)配球は分からないので、本質的な部分での勝負。このチームにはそれができる選手が多いし、選手の持つ資質を信じる」。相手投手の分析はするが、実際打席に立たないと分からないことも多い。簡単なようで難易度は高いが、12球団トップのチーム打率を誇る打撃陣なら、それも可能とみている。

 <3>遊撃手の使い分け

 金子誠が故障で登録抹消された4日以降、課題になっているポジション。「誠が帰ってくるまでは」と頭を悩ませている。現状の1軍メンバーで、守備重視なら若手の中島や飯山の起用が有力も打撃面がネック。DHが使えないセ本拠地では打撃重視の起用になりそうだ。今季2本塁打を放っている岩舘や今浪が候補に挙がるが、状況を見極めて最善の手を尽くしていく。

 休日だったこの日は、移動のみでリラックスした表情を見せた栗山監督。初体験の交流戦「全然イメージがわかない」と話したが、脳だけはフル回転していた。【木下大輔】