残り39試合で取り返せ!

 広島堂林翔太内野手(21)が20日、野村謙二郎監督(45)から愛のムチを入れられた。広島市のマツダスタジアムで指名練習に参加。前日19日巨人戦(東京ドーム)の2失策について、「お前のせいで負けた。お前で勝ったと言える試合を作ってみろ」と叱責(しっせき)された。今日21日から下位チームのDeNA戦。打撃で貢献するだけでなく、守りで見返す。

 悪夢の2失策を喫してから一夜明け、堂林は現実を突きつけられた。野村監督から「はっきり言って、お前のせいで負けたんだ」と叱責(しっせき)された。さらに「残り39試合で何試合かお前で勝ったと言える試合を作ってみろ」と、ハッパをかけられた。

 前日19日巨人戦で、5回に犯した2つの失策が逆転負けを呼んだ。CS争い真っただ中での3連敗。21歳は「僕のミス」と責任を背負い込んでいた。今季は若さと長打力を買われ、レギュラーに定着。打率2割5分6厘、11本塁打はチームトップ。一方で、守備では12球団ワーストの25失策を記録している。

 堂林

 打てなかった、守れなかったが数多くある。ちゃんとやれていれば、チームとしての貯金もだいぶあったかなと思います。39試合中何試合かは、自分が引っ張ったという試合をつくりたい。(チームに迷惑をかけた)個人としての借金もありますので。死ぬ気で取り返します。

 巻き返しを誓ったこの日、全体練習は休日ながら野村監督と高野手チーフコーチに付き添われ、指名練習に取り組んだ。約30分間の守備練習では、グラブさばきを反復練習。手の動きを練習することで、慎重になるあまりステップが固まってしまう悪癖を修正した。高野手チーフコーチは「守るときも気迫を見せてほしい」と、守備時でも攻める姿勢を求めた。

 今日21日からはDeNA3連戦、阪神3連戦と、マツダスタジアムで下位チームを迎え撃つ。野村監督は「地元6試合で、ファンの後押しもあるだろうしね。今年は4連勝、5連勝もあるし、ここでも波に乗っていける状態に持って行ければ」と、大型連勝へ意気込んだ。夏休み最後の本拠地6連戦、リベンジを誓った堂林がお立ち台に上がる。【鎌田真一郎】