歴代最年少の選手会会長が誕生した。6日、大阪市内で労組日本プロ野球選手会の総会で役員の改選を行い、楽天嶋基宏捕手(27)が第8代会長に就任した。パ・リーグからの選出は初で、27歳での就任も第2代原会長(現巨人監督、当時31歳)を抜いて歴代最年少。長年、論議し続けてきた「プロアマ問題」を最大のテーマとし、新しい選手会を引っ張っていく。
嶋は引き締まった顔で前任の阪神新井貴と握手し、一礼した。プロ6年目、27歳の若さで野球界を背負う大役を引き受ける。就任会見で「今まで数々の先輩がこの選手会をどのように作って、何をしてきたかをしっかり感じながら仕事をしていきたい。僕も、10年後、20年後にプロ野球がより良くなるように、頑張っていきたいと思います」と、ハキハキと所信表明した。
嶋の言う歴代の先輩たちが根強く取り組んできたこと。それが「プロアマ問題」だ。現在の規定ではプロOBは、教員免許取得後、2年間の学校教育を経なければ高校野球の指導はできない。その問題を解決するため、03年から選手会は、現役プロ選手によるシンポジウム「夢の向こうに」プロジェクトを開催するなど、プロアマ解禁に向けて1歩1歩尽力してきた。
選手側の求めるものは歩み寄りではない。早期解決、完全解禁を望んでいる。「10年前くらいから、この問題に取り組んできて、ほぼ進展がない。早急に解決しないといけない」と嶋は明確な意思を示した。高校球児をプロが指導できないのは日本だけの特殊な制度。11月には阪神新井貴と中日井端がアマ側との第4回協議会に参加したが、この日までに高野連側の前向きな返答は得られなかった。
来年1月17日はアマ側と5回目の協議会が行われる。嶋は「高校球児も教えてもらいたいと思っているし、教えたいと思っている選手もたくさんいる。そういう人たちの思いをかなえたい」と話した。将来の野球界のため。若き新会長は、野球界最大の問題からスタートを切る。【斎藤庸裕】
◆プロアマ問題経緯
現在、元プロ選手が高校で指導者になるには教諭や臨時講師として2年の在職が条件。条件の緩和を求めるプロ側の要望で、今年2月にプロアマ合同の「学生野球資格回復に関する協議会」を設置し計4度の話し合いを行ってきた。11月12日にはプロの現役選手(新井、井端)が初めて出席しプロアマの壁の早期撤廃を訴えたが、アマ側は特に高野連が難色を示しており具体的な協議は進んでいない。



