ロッテのドラフト4位伝説は健在だ。ルーキー加藤翔平外野手(21=上武大)が、初の紅白戦に1番中堅で出場し、右、左打席ともに中前打を放つ4打数2安打の活躍。守備でも4回2死二塁からレーザービームで補殺を完成させた。1番候補のライバル、角中がWBC日本代表候補合宿で抜け「結果がすべての世界。何年もかけている時間はない」と、開幕レギュラーへ猛アピールした。

 8回の打席では、50メートル走5秒68(手動)の俊足でセーフティーバントを試みた。結果は一ゴロも、伊東監督は「何とか塁に出ようという姿勢が実戦向き。ルーキーにはなかなかない」と絶賛。過去4位指名には昨年新人王に輝いた益田や初芝、小林宏、渡辺俊、清田ら大成した選手が多く、加藤も大器ぶりを発揮している。

 華麗なプレーの手本は元阪神の新庄剛志氏。少年野球チームの名称が「タイガース」だったことから、憧れた。トレードカラーの赤はリストバンドやグラブなど野球道具に取り入れている。「ああいうファンをくぎ付けにするプレーがしたい。チームが沈んだとき、空気が変わるような」と目を輝かせる。0-3で敗れ、宿舎まで約6・5キロの“罰走”を科せられたのはちょっと格好悪かった?

 が、ご愛嬌(あいきょう)だ。【鎌田良美】