中日の2年目高橋周平内野手(19)が16日、阪神との練習試合で5打数5安打と打ちまくった。「分かんないっす。覚えてないっす(笑い)。まぐれだと言われないようにしたい」。野球人生でも記憶にないという5の5。三塁のレギュラー争いに参戦中の大器が結果を出し、先を行く森野と新外国人ルナに“ちょっと待った”コールだ。

 若手中心メンバーの3番三塁で先発。1回の第1打席で左腕榎田の内角高め直球を、うまく腕をたたんで中前打。ここから左前、左前、左前、中前と、中堅から左へと逆らわず打ち続けた。オフには大先輩の井端とともに自主トレし、打撃の極意を伝授された。その成果を証明した。

 「井端さんに教わったことを意識してやっている。気に掛けてもらったので僕は結果を残すしかない」

 体が前に突っ込む悪癖と、強引に引っ張りにいく点が修正ポイント。井端はチームでの練習を打ち上げた13日に「いなくなるんで、しっかりおさらいした」と個人レッスンを実施。その後も「頭の中をかち割って理解しているのかどうか見てみたい(苦笑い)」と自身の仕上がりより、高橋周の打撃を気にしていたが、効果はてきめん。この日は“置き土産”といえる指導に、5の5と驚異の結果でこたえてみせた。

 師匠は現在、宮崎でのWBC日本代表候補合宿に参加中。「井端さんからは『見ているからな』といわれたので」。報告せずとも伝わるはずと信じて打ち続ける。高木監督も「5の5はそう打てるもんじゃない。これを機に良くなってくれれば」と言う。スーパールーキーとして期待を背負っていた1年前を「去年はまぐれで打ってたっすもん」と振り返る。成長著しい侍の弟分も、負けじと戦い続けている。【八反誠】

 ◆周平と井端の合同自主トレ

 昨年12月、熊本で10日の合宿を実施。高橋周は打撃フォームの修正など確実性を上げるための直接指導を受けた。「レギュラーをとってもらわないと。ダメだったらオレがダメだってなるから」と言う井端は今季のノルマとして「最低3割、10本」と設定した。1年目の昨季は41試合、打率1割5分5厘、2本塁打、3打点だった。