吉兆のVイヤーや!

 阪神は1日、兵庫・西宮市内の広田神社で毎年恒例の必勝祈願を行った。坂井オーナー、南球団社長、中村GMらフロント、コーチ陣、1、2軍選手で参拝。必勝の神様として知られる同神社の西井璋(あきら)宮司(65)は「今年こそはと思っています」とV奪回に期待を膨らませた。

 拝殿で引き締まった表情を浮かべる和田監督ら首脳陣とナイン。前列に陣取った黄金ルーキー藤浪も、真剣なまなざしだった。同宮司は「いいですね。本当に期待感が持てる。力を発揮されればいいんじゃないか」と高校3冠右腕からVオーラを感じ取った。

 同宮司がV奪回へ力を込めるのには理由がある。「お宮さんで大きなことがあった後に優勝しているんです。ひょっとすると…と期待感を持っています」。63年に戦後復興を終え、翌64年にリーグ優勝。81年には不慮の火災が起こったが、84年に復興し、翌85年に日本一に輝いた。01年には鎮座1800年を迎えた。翌02年は優勝できなかったが、03、05年にセ・リーグを制した。

 昨年12月に石造りの大鳥居を建立。開幕直前の3月下旬に完成する。過去の巡り合わせ通りなら、今年は優勝するはず-。同宮司には、和田監督がペナントを手にする姿が見えているようだ。西岡、福留、コンラッドら新戦力が加入した13年新生猛虎。「心をひとつになさって、ケガのないように試合を乗り切っていただきたい」。神のお告げが明るい未来を予感させた。【岡本亜貴子】