期待のフレッシュパワーや!

 プロ2年目の阪神西田直斗内野手(19)が4日、1軍に初合流した。今日5日の中日戦(鳴門)は“1軍デビュー”を飾るチャンス。初々しい表情で甲子園からバスに乗り込んだ。

 「緊張しています。秋とは違うところを見せたい。これがチャンスだと思って必死にやりたい」

 期待のホープだ。高卒2年目で、1軍に合流するのは初めて。ルーキーだった昨年は2軍で遊撃レギュラーに定着した。71試合に出場し、打率2割3分7厘だったが、柔らかいバットさばきは新人離れしていた。今季初実戦だった2月11日の練習試合西武戦(春野)では右翼への適時三塁打をマーク。二塁守備もこなし、存在感を示している。和田監督もプレーに注目する。

 「見てみたい、とね。主力を何人か置いてきているから。打ち込みでね。そのうちに若い選手を何人か見ようと思った」

 5日は主力の西岡、福留らが甲子園で練習するため、代役メンバーに抜てきされた。2軍安芸キャンプ中の練習試合6試合は23打数2安打、打率8分7厘と振るわなかったが、それでも、機会が巡ってきた。ヤンキース・イチローを育てた河村2軍打撃コーチは「打球は本物だね。将来『あいつの打席は見たい』という打者になれるよ」と絶賛する。西田は言う。「やっぱり打撃面をアピールしたいですね」。わずかなチャンスをつかめるか。1球に食らいつき、周囲に衝撃を与えたいところだ。【酒井俊作】

 ◆西田直斗(にしだ・なおと)1993年(平5)4月26日、大阪・柏原市生まれ。柏原中で「八尾フレンド」に所属し、全国大会8強。大阪桐蔭では2年春の甲子園に出場。高校通算26本塁打。11年ドラフト3位で阪神入り。身体能力の高さを買われ、ドラフト後に一塁手から遊撃手へ転向。昨季は1軍出場なし。2軍戦は71試合に出場し、打率2割3分7厘、18打点、本塁打なし。186センチ、72キロ。右投げ左打ち。今季年俸は600万円(推定)。