<オープン戦:DeNA4-14阪神>◇15日◇横浜

 右も左も視界良好、虎の死角がまたなくなった。右打席の打撃を修正したばかりの阪神ブルックス・コンラッド内野手(33)が右での1号を豪快なグランドスラムで決めた。福留は昨オフ争奪戦の相手に“恩返し”の弾丸ライナー弾。伊藤隼も2ランを放って3発、15安打14得点でDeNAに大勝した。オープン戦もまたまた単独首位。お喜びで飲み過ぎの皆さん、右コンの力をお薦めします。

 まさにアーチと呼ぶ打球だった。3回満塁でコンラッドは右打席にいた。左腕佐藤の内角直球を振り抜く。ハマの青空に届かんばかりの高~い弾道は、ポール寄りの左翼席へ落ちた。打ったコンちゃんも左翼ラミちゃんも足を止めた「それ」と分かる一撃。対外試合4発目で、初めて右で放った1発だった。

 コンちゃん

 大事な場面で打てて良かった。いい感じで振り抜けたね。打つべき球を逃さなかったことが良かった。練習でやったことを意識してやってたよ。

 優等生コンちゃんは、さっそく勉強の成果を発揮した。前日14日に関川打撃コーチと右のフォームを修正。「ステイバックのこと」と左打席よりも体重移動が早く、前に突っ込んでいたのを直したばかりだった。和田監督も「ちょっと右で結果が出てなかったからね。120%じゃなく、コンパクトな感じだった」と安心した。

 1発だけじゃないのがコンちゃんだ。5回の第3打席では、フルカウントから低めを見極めて四球を選んだ。関本の遊ゴロではハードなスライディングで二塁内村の悪送球を誘い、この回の3点につなげた。6回には高めを逃さず痛烈な右前打。昨季の前半ブルワーズで同僚だったDeNAモーガンの前で、持ち前の全力プレーを発揮した。

 胃もたれもスッキリ、コンちゃんの爽快満塁弾で火が付いた打線はどうにも止まらない。西岡の2点二塁打に伊藤隼は2ラン、8回は途中出場の浅井、今成、荒木の安打などで3点を奪った。終わってみれば15安打で14得点。昨季12球団最低得点だった弱虎から、オープン戦チーム打率最高を維持する猛虎への変わりっぷりに驚いたのは、敵将キヨシさんだった。

 中畑監督

 振りもすごいしシャープだね。(新任の打撃コーチ)水谷さんの存在が大きいのかな、シュート打ちがうまい。追い込まれてもファウル、ファウルにできるし。(新戦力は)額面通りじゃないの。本番でも我々を苦しめそうだ。

 昨季は唯一の下位だったDeNAにも11勝10敗と互角。新戦力自慢となる初対戦で、まずは強力パンチを見舞った。【近間康隆】