<オープン戦:西武0-2巨人>◇16日◇西武ドーム

 西武菊池雄星投手(21)が念願の開幕ローテ入りへ大きく前進した。16日の巨人戦に先発し6回を投げ3安打1失点と好投。制球が定まらなかった立ち上がりに自身の暴投で失点したものの、2回以降は無失点に抑えた。自慢の直球は最速149キロをマーク。投球の幅を広げるために取り組んでいるチェンジアップやカーブも要所で試し「悪いなりに最少失点で抑えられたのはよかった」と、納得の表情だった。

 ただ、球界を背負って立つ逸材と期待されているだけに、首脳陣の評価は辛口だった。“独り相撲”で先制を許した場面について、渡辺監督は「余計な失点。試合の入り方をコントロールできなければ勝てる投手になれない」と、厳しかった。菊池も課題は自覚しており「投手コーチにも『シャキッとせい!』と言われました。いつか褒めてもらえるように頑張ります」と、表情を引き締めた。

 WBC日本代表でリリーフ起用されている涌井と牧田は帰国後に調整期間が必要。4年目左腕が先発ローテ入りすることが濃厚で、日本ハムとの開幕カードでの登板が有力視される。菊池は「(オープン戦の登板は)あと1試合しかないですが、全力でいきたい」と、文句なしの快投で弾みをつけるつもりでいる。