<オープン戦:西武0-2巨人>◇16日◇西武ドーム

 今年は6冠だ。阿部、内海、坂本ら7人の侍がいない巨人が16日、オープン戦首位に立った。この日の西武戦はわずか5安打ながら2点を奪い、守っては3人の継投で無失点。堅実な戦いぶりを見せた。WBCのために7人もの選手が抜けていながら、なお、昨季5冠の巨人は強かった。今日17日からの4試合は原辰徳監督(54)が侍ジャパンの応援で渡米するため、監督までいない状況で戦う。

 巨人が負けない。普通の巨人ではない。侍ジャパンに選出された7人がいない巨人がだ。この日の西武からの勝利で、ついにオープン戦首位に立った。「守りの野球という点で、やりたいことができている。バントとか、きっちりしたものもできてる。迫力こそまだ出てないけど、ソツのない野球ができてますね」。原監督も「もう1つの巨人」に手ごたえを口にした。

 侍のメンバーが離脱した沖縄キャンプ開始の時、ファンの前に選手が1列に並ぶ中、原監督は両手を広げて言った。「今年の巨人はこのメンバーで戦います」。阿部、長野、坂本、内海、杉内、沢村、山口。主力7人はいないものとして、もう1つの巨人をつくるという強い覚悟を持って放った言葉だった。

 だが、そうは言っても簡単なことではない。「ああやって強がりを言ってみたけどね…」と、侍メンバーの帰還を心待ちにする本音をのぞかせることもあった。それでも、代役主将の高橋由を中心に、つなぐ野球の巨人はたくましさを増していった。川相ヘッドコーチは「首脳陣を含めて、7人が抜けてるからといってぶざまな試合はできないと思ってやっている」と、脱侍の巨人が強さを保つ理由を分析した。

 今日17日からは侍だけでなく、監督までいなくなってしまう。

 原監督

 今のものの精度を上げて、コーチと連携して乗りきっていこうと思う。日本を代表して侍を応援に行くということは、自分の中での約束事だった。とにかく影というか、後ろからバックアップするという気持ちで行きます。4ゲーム離れるけど、チームに対する信頼というものは培ってきたモノがある。「さらにいい状態になって合流しよう」と、選手たちには言いました。

 持ってる勝ち運を今度は侍ジャパンのために発揮する。【竹内智信】