<オープン戦:西武3-1阪神>◇17日◇西武ドーム

 “初黒星”も気にしない!

 阪神ドラフト1位藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)が17日、実戦3度目のマウンドに上がった。敗戦投手となったが、5回2失点。修正能力の高さを見せた。公式戦初登板となる31日ヤクルト戦(神宮)に向け、またひとつ前進した。

 実戦3度目で初めて、敵地でのマウンド。序盤から制球に苦しみながらも、5回2失点でまとめた。ピンチで踏ん張る粘り強さ。試合の中で修正する能力が、藤浪にはある。

 「アウェーは結構好きなタイプ。悪役は好きなので、悪者でいいと思います。周りが敵ばかりの中で抑えるのは気持ちいい」

 この日の西武ドームは当然、これまで投げてきた安芸や甲子園とは違った。半数が相手チームの応援団。だが、それすら楽しんで投げていた。

 「三振が一番(失点しない)確率が高いので。もちろん、狙いにいってますし、そこでしっかり取れたのはよかったと思います」

 そう振り返ったのは初回だ。2死三塁のピンチで、オーティズと対戦。強気の直球攻めで追い込み、最後は低めに外れるカットボールで空振り三振を奪った。2回にも2死一、二塁で永江を空振り三振に仕留め、強心臓ぶりを見せつけた。

 4回には「中学生以来」というボークもあり、2本の適時打を許した。普通のルーキーなら、心が折れてもおかしくない場面。それでも、「虎の晋ちゃん」は動じない。最後は永江を再び空振り三振斬り。傷口を最小限で食い止めた。「下半身を使えていないという意識があったので修正した」。5回は9球で3人締め。失点の後でもひょうひょうと自らを立て直す、高い修正能力も見せた。

 プロ入り最多の5イニング、80球を投げた。結果的に“初黒星”を喫したが、「オープン戦なので。今後しっかり勝てるようにしていけたらいいと思う」と前向きだ。次回は24日オリックス戦(京セラドーム大阪)を予定。球数も100球ほどに増える。プロ3度目の登板で、早くもこれだけの適応能力。敵地の空気すら力に変えてしまう18歳に、もはや怖いものはない。【山本大地】