<オリックス8-2日本ハム>◇13日◇ほっともっと神戸

 日本ハムのドラフト1位ルーキー大谷翔平投手(18)が緊急事態に見舞われた。「8番右翼」で先発出場した13日オリックス戦の2回の守備で、ファウルを追った際に右足首を痛めて途中交代。神戸市内の病院での精密検査で「右足首の軽度の内反捻挫」と診断された。今日14日の状態を見て今後の対応を決定するが、同戦の欠場は確実。出場選手登録を抹消され、回復を最優先させることが濃厚になった。「二刀流」での育成計画は一時、白紙となり、練り直しを図ることになりそうだ。

 順風満帆だった大谷に突如、アクシデントが直撃した。4試合ぶりに野手として先発起用されたが、試合序盤で姿を消した。2回1死三塁で右前先制打。2安打1打点の仰天デビューを飾った3月29日の開幕戦、西武戦以来の打点を挙げた直後だった。その裏の先頭打者・李大浩の右翼ファウルゾーンへの飛球を懸命に追った。そのままブルペン脇のフェンスに激突するほどの全力プレーで、急停止することになった。

 球団発表によれば、天然芝と土との境目で、右足首を痛めたという。その2回は最後まで守備に就き、右飛も処理した。だが、右足首を回したりしながら、負傷部分を気にするそぶりを見せていた。栗山監督らが状態を確認し、3回の守備から交代した。「ベンチから見ていても痛そうだった。言いづらいだろう。それ(途中交代)はこっちが…」と同監督。強行出場する意思も見せていたようだが、ストップをかけた。

 5回に神戸市内の病院へと急行。精密検査を受けたところ「右足首の軽度の内反捻挫」と診断された。幸いにも骨には異常がなく、大事には至らなかった。ただ高卒ルーキーで、突出した潜在能力を持つ未完の18歳。さらに心身ともに負荷のかかる投手と野手の「二刀流」に挑戦中だけに、慎重に対応することになりそうだ。栗山監督は「無理するところでもない。野手が捻挫を我慢するのとは(投手は)違う」と、今後の見通しを説明した。

 患部の状態を今日14日に再確認してから措置を決める方針だが、育成プランの見直しを強いられることになりそうだ。栗山監督は「安静にした方がいい可能性もある」と選択肢の1つを示唆。右投手の軸足の負傷だけに、楽観視はできない。今日のオリックス戦欠場は確実で、出場選手登録を抹消して完全回復を待ち、仕切り直す構想になることが濃厚だ。次回、先発投手として2度目の調整登板予定だった2軍での20日のフューチャーズ戦(鎌ケ谷)を回避する可能性もある。

 野手としては、この日も「結果的に得点できて良かった」と1軍レベルを証明したが、心配なのは2軍扱いの投手としての育成の青写真。黒木投手コーチは「運動の制限をするのか、リハビリになるのか。明日(14日)見てみないと分からない」と軽視できないとの見方を示した。大谷の二刀流が一時、少なからず軌道修正を迫られる公算が大きくなった。

 ◆内反捻挫(ないはんねんざ)

 足首の病気として最も一般的な捻挫は、骨と骨をつなぐ部位や筋肉の損傷を指し「内反捻挫」と「外反捻挫」に大別される。内反捻挫は足首を内側にひねることによって発症するもので、足首の外側にあるくるぶし付近が、靱帯(じんたい)の内出血によって大きく腫れ上がるのが特徴。適切に処置すれば数日程度で治るが、発症を繰り返すと靭帯組織が弱くなり、捻挫をしやすくなる悪循環を引き起こすこともある。外反捻挫は逆に足首を外側にひねることによって発症するもので、発症するケースは比較的少ないが重度になることが多い。