<阪神4-0DeNA>◇14日◇甲子園

 先輩の背中がたくましい。勝利に沸く甲子園のお立ち台。プロ初勝利の藤浪と並んだ大阪桐蔭の先輩、阪神西岡剛内野手(28)が爆笑トークだ。隣の藤浪がニヤリとして「必死のパッチで頑張ります」と声を張り上げると頭をポカリ。「その言葉をパクるのかと。打ち合わせもしていないのに…。ビックリしたわ」と苦笑いした。2日中日戦でサヨナラ打を放った際のフレーズを後輩がちゃっかり借用。息のあったところを見せた。

 大阪桐蔭の後輩を完璧に持ち上げた。ヒーローインタビューで「今日は晋太郎にとって最高の日なので僕だけ先に失礼します。晋太郎だけ注目を集めたいと思うので失礼します」と話すと異例の途中降壇。主役の座を譲ったが、打線を引っ張ったのは紛れもなく、この頼れる先輩だった。

 4回先頭で遊撃に内野安打で出塁。先制ホームを踏んだ。藤浪スクイズが決まった5回にも2死二塁で三浦の外角低めカットボールをとらえ、中前に運んだ。3点目のタイムリーで援護した。

 「カットと三浦さんのコントロールにやられていた。早めにタイミングを取ったのが良かったかな」

 直後に移籍後初盗塁もマーク。大和の4点目適時打を誘い、理想的な得点源になった。プロ入りに当たって藤浪に助言したのは「思い切ってやれよ!」のひと言だけ。決して多くを語らない。藤浪を評してこうも言う。「基本、大阪桐蔭出身の人間はずぶとい。強い神経を持っている」。母校の頼もしい後輩は自らの力で未来を切り開いた。

 「僕自身(藤浪は)後輩なので心の底からうれしい。初ヒット、初ホームラン、お立ち台は忘れないもの。その気持ちを忘れず、野球人生を過ごしてほしい」

 西岡はお立ち台の冒頭で頭を下げた。「昨日は大阪桐蔭で試合をつぶしてすみませんでした。今日は大阪桐蔭コンビで頑張れて良かったです」。先発岩田の乱調に、西岡は適時失策を犯していた。一夜明けて、スッキリ快勝。新生阪神を象徴する名物コンビ誕生の予感だ。【酒井俊作】