虎の懐をえぐれ!

 巨人宮国椋丞投手(20)は15日、ジャイアンツ球場で今季初勝利のかかる今日16日の阪神戦先発に向けて最終調整した。1週間前の同カードで7回2失点と好投したが、阪神エース能見が完封と上回られた。相手も同じでリベンジへのカギを握るのが主軸への内角攻め。川口投手総合コーチは「打者の近めに対して、どれだけ突っ込めるか。まだ遠慮している」と指摘した。

 宮国も「投手コーチの言う通り。(遠慮も)多少、あるかもしれない」と反応した。1週間前の対戦時の教材がある。6回2死二塁、打者は4番マートン。初球、カーブでカウントを稼ぎ、2球目の内角直球が中へ甘く入り、中前適時打を浴びた。勝負球となる外角のスライダーへ持ち込むためにも、厳しい内攻めで残像を残したかった1球だった。

 手本となるのはエース内海の投球だ。14日のヤクルト戦で1巡目は内角へ、くさびを打ってチェンジアップの効き目を倍増させた。川口コーチは「怖がると指の掛かりが甘くなってシュート回転する。内海はこれでもかとインコースを突く。あの辺は見習って欲しい」と説いた。

 前回のカードは2敗1分け。打線は史上初めて阪神3連戦でオール無得点という屈辱にまみれた。甲子園から東京ドームに舞台を移し、1週間前のリベンジとなる形。宮国は「自分のピッチングをするだけ。まったく意識していない」と多くの関心を示さなかった。だが開幕から各球団のエース級との対戦が続くことには「間近に見られるので吸収できるところは吸収したい」と貪欲だった。17日の誕生日を控え、20歳最後の登板。節目の一戦で強気な投球を見せて、虎の穴を掘り出す。【広重竜太郎】