<楽天5-6ソフトバンク>◇16日◇Kスタ宮城

 カエル様ありがとう!

 ソフトバンクが楽天に逆転勝ちし3連勝。6日以来の最下位脱出となった。試合を決めたのはウィリー・モー・ペーニャ外野手(31)だ。延長10回、無死一塁から右中間へ勝ち越し三塁打。13日ロッテ戦からベンチにカエルの置物を持ち込むと、自身のバットだけでなく打線は3戦連続の2桁安打で負け知らず。仙台遠征にも同行したカエル様の御利益はどこまで続く?

 もつれた試合を決めたのはペーニャだった。延長10回、無死一塁。1ボール1ストライクから楽天高堀の141キロ外角高め直球を素直にはじき返した。「今年一番の当たりだったよ」と胸を張る打球は、低い高速ライナーであっという間に右中間を真っ二つ。一塁から柳田が楽々生還した。

 相手の先発は10年8月22日から9戦6連敗中の苦手の田中。この日も結局、黒星をつけることはできなかったが、好調な打線が9回に同点に持ち込み、チームの勝利をもぎ取った。秋山監督は「いいんじゃない。(ペーニャは)目覚めたんじゃない」とホオを緩めた。

 今季初の猛打賞。これまで手首の故障などもあり、打率1割台と極度の不振にあえいでいた。「自分だけ何もしていなかった。やっと打線が線としてつながったね」とP砲は笑顔を見せた。田中からも2安打。「相手は日本を代表する投手。いい投手だと何か自分の中で力が沸いてくるんだ」と話すように、1本目の三塁内野安打は高いバウンドに相手三塁が合わせられないラッキーな安打。2本目もバットは折れたが、左翼前まで打球が飛んでくれた。

 目に見えない力はカエルがもたらしたのかもしれない。13日から自身の不振脱出のためベンチに、約30センチのカエルの置物を持ち込んだ。昨年8月1日楽天戦(秋田)でベンチ内に本物のカエルを見つけ、そこから打撃の調子が戻ったことにあやかるためだった。自身は2戦連続安打でチームも連勝。仙台にも移動トラックのドライバー席で大事にVIP待遇で持ち込んだ。

 ペーニャは「今までは自分だけのものだったけれど、今はみんなのラッキーアイテム。3連勝したからね。1つ負けたからといってそこでやめるのではなく、しばらく頑張ってもらおうと思っているよ」とニッコリ。ホームセンターで購入した陶製の1匹のカエルが、シーズン終盤に歓喜の胴上げに加わっているかもしれない。【石橋隆雄】