<広島3-6DeNA>◇16日◇マツダスタジアム

 広島リリーフ陣が崩壊した。DeNAを本拠に迎えた今季初戦、勝利を目前にしながらの逆転負けだ。バリントンが8回2失点の好投で、守護神ミコライオにつなぐ勝ちパターンに持ち込んだが、しのげない。4連打で同点にされると延長10回には今村が3点を失い、惜しい星を落とした。これで延長戦は18戦勝利なしという記録だけが更新されてしまった。

 激走が生んだ1点だった。同点の6回2死一、二塁。石原は追い込まれながらソトの外角低めチェンジアップに食らいつく。二遊間を抜けようかという打球だったが相手も必死だ。二塁手内村がスライディングキャッチ。そこで永田三塁コーチは腕を回した。

 二塁走者の梵英心内野手(32)も迷わず本塁へ突入した。クロスプレーとなったが、鶴岡のタッチをフィールド側へのスライディングでかわし、勝ち越しホームを手で払った。指揮官も絶賛する好走だった。

 野村監督

 タイミングは厳しかったけど、捕手の動きを見て内側にスライディングしたのは素晴らしい。

 走塁革命のたまものだ。石井内野守備走塁コーチは、意識改革を訴え続ける。「1つの走塁が試合の流れをガラッと変えることがある。意図がある走塁なら、失敗しても認めている」。菊池、丸の俊足コンビが相手の脅威になり、さらに昨季144試合出場した堂林が、早くも昨季と同数の5盗塁を決めるなど、意識が浸透してきている。

 理想的な勝ち越し劇。先発バリントンは8回2失点の安定した投球で、最終回は守護神に託した。投打がかみ合い、逃げ切る態勢は整っていた。

 だが悲劇はここからだった。9回1死からミコライオは不運な当たりもあり3連打で満塁のピンチを背負う。代打金城への2球目だ。外角低めの直球を中前に運ばれ同点に追いつかれる。さらに延長10回は今村が乱調。2死一、三塁から暴投で決勝点を与えると、2死一、二塁から山崎に右中間2点適時打を浴びとどめを刺された。

 野村監督

 勝ちきりたい試合だったけど。(抑えは)2人以外はいないから、彼らに勝ちきってもらうしかない。

 お得意様のDeNAに対し痛い敗戦となった。延長戦は18戦勝ち星なしと不名誉な記録ばかりが更新される。上位進出のためには、絶対に越えなければならない壁だ。【鎌田真一郎】