<楽天5-6ソフトバンク>◇16日◇Kスタ宮城
AJが意地の一発だ。楽天アンドリュー・ジョーンズ外野手(35)が、2点を追う延長10回2死から、2号ソロを放った。弾丸ライナーでバックスクリーン左に飛び込む、豪快な一発だったが、1点届かず3連敗。主砲に待望のアーチが出たが、チームは3月29日・開幕戦以来の借金1となった。
まさにメジャー級の弾丸ライナーだった。2点差の延長10回2死、本塁打を狙う場面。ジョーンズは直球だけに狙いを絞っていた。初球にファルケンボーグの直球が来た。逃さず振り抜くと、一直線に左翼スタンドに飛んでいった。5日以来、待望の2号ソロに「打てる球を待っていたよ」と控えめに話した。
9回からの継投策でつまずき、田中の3連勝が消えた夜。ジョーンズのアーチは、左翼席を埋めた楽天ファンの度肝を抜いた。だが、どれだけすごい本塁打でも、1点は1点。チームは3連敗で、借金1。主砲は「試合に勝てなかったことが何より残念。チームの勝利に貢献したい」と、自身の本塁打を喜んでいられない様子だった。
ただ、トンネルから抜け出す兆しは見えた。前日まで、14打席連続無安打。田代打撃コーチらと打開策を協議した。試合前のフリー打撃では中堅からやや右方向への打球を繰り返した。その打球方向を見て、田代コーチは不調脱出を確信した。「バットをコンパクトに振って、インサイドアウトで打とうと言ったんだ。本塁打を求めて、バットが遠回りしていた。今日、見ておいてくれ!」と、快音を予告していた。ケージ裏で見た星野監督も「あれをやらんと、低めで攻められるからね。強引に行ったら遊ゴロになる」と良い変化を感じていた。早速結果が出た。3回の第2打席に16打席ぶり安打。適切な準備が奏功した。
意義ある空砲となる予感も漂う。ジョーンズは「この1本で自分の気持ちがいい状態に持って行けるのではないか。打とう、打とうとするとダメなんだ」と、手応えを口にした。星野監督も「一発出たから、本人は気持ちいいだろう」と復調を期待。次こそ、勝利につながる4番の打撃が待たれる。【金子航】



