<巨人8-1阪神>◇17日◇東京ドーム

 助けて、バース様!

 阪神がメモリアルデーに巨人に4発くらって完敗した。打線テコ入れも実らず、8回に完封を阻止する1点を取るのがやっと。和田豊監督(50)は開幕から不動の5番福留を6番に、前日2安打の新井貴を5番に入れ替えるミニ改造に着手したが、空転。来日中のランディ・バース氏(59)は虎の惨状を聞くや「本塁打の打ち方は教えられる」と貧打解消の“臨時コーチ”を買って出た。神様、仏様、バース様、悩める虎を救ってください!

 虎のメモリアルデーは、因縁の「3発」で意気消沈した。巨人は2回から3イニング連続の本塁打攻勢をかけた。チーム合計3本の今の阪神に、その力はない。28年前に甲子園で「バックスクリーン3連発」した日は完封阻止がやっとだった。帰りのバスには虎党の「頑張ってくれ~」と、すがるような願いが響いた。東京まで駆け付けた坂井オーナーに、今季ワーストゲームを見せてしまった。

 懸命に猛虎打線復活を模索した。開幕から故障者と捕手しか変えなかった打順に手を入れた。上り調子だった新井貴を5番にして、低迷の福留をクリーンアップから外した。練習中には左太もも肉離れから復帰した新井良に和田監督が歩み寄り、先発の可能性を探った。3者会談した久慈内野守備走塁コーチは「良太本来の動きを知っている側からしたら、ちょっと物足りない」。起爆剤としてのスタメン起用は断念した。

 指揮官は続けざま、福留にトスを上げた。下半身の使い方を指導すると、コンラッドには水谷チーフ打撃コーチが15分間、身ぶり手ぶりで教え込んだ。首脳陣の必死さも、貧打解消にはつながらなかった。

 和田監督

 打線の援護がないと勝てないよね。(福留は)ところどころいいスイングで、タイミングが取れるようにはなっているけど。調子が悪い打者の共通点は、みんな近すぎる。差し込まれた状態になっていて、向こうの長打を打つポイントと明らかに違う。

 残念ながら、お手本は巨人にあるのか…。これで左が先発した6試合、41回2/3で奪ったのは3点だけ。中でも水谷コーチが「特に左にな。体が開いている」と指摘する福留は、先発サウスポーに18打数無安打となった。並びを変えても5、6、7番はノーヒット。中盤から1発狙いの大振りになった宿敵には、ダブルスチールの本盗まで見せられた。屈辱まみれで再び借金生活に逆戻り。意地を見せないと猛虎伝説が泣く。【近間康隆】