<ロッテ3-2ソフトバンク>◇29日◇QVCマリン

 

 右中間で弾んだ打球をソフトバンク千賀滉大投手(20)はぼうぜんと眺めた。同点とした直後の9回裏1死一、三塁から、思い切り腕を振って投げ込んだ初球、外角への155キロ。こん身の直球がロッテ・サブローにはじき返された。今季チーム3度目のサヨナラ負け。千賀は2戦連続の救援失敗、連続黒星となった。

 「また切り替えてですね。情けない」と、厳しい表情のままバスへ乗り込んだ。先頭の岡田は高いバウンドの不運な遊撃安打。だが根元、サブローには確実に捉えられた。「甘い球でした。ちゃんと見直したいと思います」。球が走らないのは、守護神の重圧なのか、疲れなのか。この日で登板は30試合目となった。開幕から投手でただ1人、出場選手登録を抹消されずに投げ続けてきた。「疲れは寝たら取れるけれど、肩の疲れは違う。人生でこんなに投げたことがないので」。3年目の20歳は未知の不安と戦い続けている。

 1-1の8回にはファルケンボーグも1失点。同じく2戦連続の失点となった。「今までチームを支えてきたのはブルペン。疲れがあるのか、すごくタフな状態だがブルペンが強いのは間違いない」。自身23試合目の登板だった助っ人は、中継ぎ陣の登板過多、疲労蓄積があることを認めた。

 サヨナラ負けで再び3位に転落し、ロッテとの差は3に広がった。今日の先発は帆足。今季最長は7回と救援陣の助けは不可欠だけに、秋山監督は「(内容は)悪くないんだよ」と千賀を責めることはなかった。真の守護神になるためにも千賀が正念場を迎えた。【石橋隆雄】