<ソフトバンク6-7日本ハム>◇1日◇東京ドーム

 ドタバタしたけど勝率5割復帰。日本ハムがソフトバンクに競り勝って、再び借金をゼロとした。エース乱調、トンネル失策と一時5点差の快勝ムードが一転、6-6の同点とされたが、7回2死満塁から陽岱鋼外野手(26)の押し出し四球で勝ち越した。相手主催の東京ドーム戦で両チーム計26安打の打撃戦を制し、対ソフトバンク5連勝を飾った。

 喜怒哀楽がたっぷり詰まった、今季チーム最長4時間47分の結末は、勝率5割復帰の価値ある白星だった。栗山英樹監督(52)は、体全体で疲労を感じながら、それでも満足感に浸った。「いろんなことがいっぱいあった。これだけの空気の中で、それでもみんなが粘ってくれた。最後負けなかったことに意味がある」。4万6000人を超える強烈な敵地で、ドタバタを演じながらも、勝った。

 試合後の会見、1つ1つのプレーを振り返ることはしなかった。回顧するには、あまりにも多くのことがありすぎた。難敵の左腕・ソフトバンク山田対策として右打者を9人並べた打線は、1回に小谷野、鵜久森、金子誠の3者連続適時打で先制した。だが、これがドタバタゲームの幕開け。敵将・秋山監督が早めに動き、2回から右腕の岩崎がマウンドに上がったことで、試合前に立てたプランは崩壊した。

 一時5点を先行しながら、3回無死一塁の守りでは、二塁手・金子誠がまさかのトンネル。武田勝も踏ん張りきれず、4回の時点であっさりとリードがなくなった。6回からは登板が続いている宮西、矢貫、増井を投入。「今はみんなで戦うしかない。チームが落ち着くまでは、みんなに行ってもらうしかない」。負担を掛けていることは承知しているが、ノーガードの殴り合いと化した展開を、なんとか落ち着けようと苦心した。

 ドタバタの象徴が決勝点。この日も3安打を放ち、自身初の3戦連続猛打賞とした陽岱鋼が、バットを振らなかったことで転がり込んだ。同点の7回2死満塁の絶好機。フルカウントからの6球目を見逃し、押し出し四球を選んだ。陽は「しっかり見逃せたのでよかった。みんなで勝ち取った1勝。大きな意味がある」と小さく笑った。

 この日は今季初めて、監督就任直前まで教壇に立っていた白鴎大の関係者が激励に駆けつけていた。50分間の授業に換算すれば、5時限を超えるロングラン。栗山監督は「あさって(3日)は落ち着いてやれるようにしたいです」。本音が、漏れた。満足感はあっても、やっぱり疲労も大きかった。勝って、よかった。