<ロッテ3-1オリックス>◇18日◇QVCマリン

 楽天を追い上げるロッテ伊東勤監督(50)の投手起用が、試合前の想定通りに進んだ。「予定した通りだったね。5、6回。球数も。一番安定したピッチャーで落とすワケにはいかないからな」と、ズバリ的中した采配を振り返った。ローテの谷間を作らないため、信頼できる5人に絞って中4日ないし5日で回す方針をとり、13日の楽天戦で7回無失点の古谷拓哉投手(32)を中4日で送り出した。「基本は5回。先に2、3点取って後は継投」。そう“予告”していた。

 6回1死二、三塁。まだ無失点の古谷から、決めていた通りズバッと内に代えた。李大浩の犠飛による1点で切り抜けると7回ロサ、8回松永、9回益田と繰り出し無失点リレーで逃げ切った。「残り40試合を切った。少々疲労が見えても頑張ってもらう」と、ブルペンにも大きな期待を寄せる。

 5人で回すひとつの大きな狙いは、23日から仙台で始まる楽天との首位攻防にある。「古谷は(6回)二、三塁にしたけど中4日で十分でしょう。次も行ってもらうから」と言った後、アッという顔になった。楽天との初戦も中4日で、マー君との投げ合いをほのめかしてしまったのだ。

 古谷も今では柱の自覚十分だ。「中4日は初めてだったんで…。制球は悪かったけどマウンドに行ったら関係ない。今日、次に向けて(調整法を)考えてみます」。もう田中との対決に向けて心の準備を始めた様子だ。先発試合は5連勝で、チームは6連勝。こちらも連勝男だ。【矢後洋一】