<オリックス2-4ロッテ>◇7日◇京セラドーム大阪

 ロッテにはこの男がいた。37歳のサブロー外野手がベテランならではの読みで、勝ち越し打を放った。同点の7回、馬原の直球を待っていた。「イチ、ニのサンだよね。真っすぐがシュートしてくるのも頭に入っていた」。5回の同点打も、スライダーをひたすら待って仕留めたもの。その勝負強さがチームの連敗を3で止めた。

 サブローには悔やみきれない試合がある。今季開幕5連敗目を喫した4月2日の西武戦(QVC)だ。2点を追う9回裏、2死満塁で打席に立った。6球ファウルで粘ったが遊ゴロで試合終了。感覚では捉えたはずの球をミスショットしていた。試合後、裏方さんにビデオ撮影を頼み、室内練習場でバットを振った。

 左肩がわずかに下がっていた。ミスショットの原因を突き止め、来るべきリベンジの機会をうかがっていた。グリップの位置を高めに取り、上からたたきつける打撃に変えた。「あの試合は…、サヨナラ勝ちになるはずの試合やった」。責任を自ら背負うことで、気持ちを奮い立たせた。

 絶対に負けたくない理由が他にもあった。先発した唐川に勝ち星をつけたかった。チームが波に乗るには、唐川の働きが不可欠だからだ。「(勝ち投手になった)益田には悪いけど、(唐川)侑己に勝ち星をつけたかった」。白星を薬に、立ち直ることを願っていた。ベンチで唐川に「1イニング遅かった」と声をかけた。このベテランの心意気に、次は唐川がこたえる番だ。【竹内智信】