<ロッテ1-5ソフトバンク>◇23日◇QVCマリン
ソフトバンク中田賢一投手(32)がFA移籍後初の完投勝利を飾った。8回を終え1安打完封ペース。9回に連打で1点を失ったが、完投勝利は中日時代の10年8月8日阪神戦に完封して以来4年ぶり。自己ワーストタイ7四球を与えながら投げ切る姿はまさに“暴れ馬”だった。チームは3連敗を阻止し、2位オリックスと3・5差に広げた。
中田は完封を逃し、最後はちょっと悔しそうだった。「あそこまで行けばやりたかった」。とはいえ4年ぶりの完投勝利。7年ぶり2桁勝利に王手をかけた。チームを勝利に導いた喜びをかみしめていくうちに、笑顔へと変わった。「完投できたのは自信になる。しっかり攻めながら投げたのが良かった」。
試合開始時点で風速8メートル。投手には向かい風となるQVCマリンの特徴を巧みに利用した。「フォークが風の影響で良く落ちた。思ったより変化球が曲がるなと感じた。投げながら使えるなと思った」。初回は約半分だった直球の割合を、9回トータルでは4割以下まで減らした。
責任を強く感じていた。開幕5連勝以降は白星が伸びなかった。それでも先発ローテに固定され続けている。前回16日オリックス戦は4点の援護を受けるも5回途中で降板。「貯金を作っているかもしれないが、内容的にはまだまだ。投げては(翌日に)登録抹消で調整が難しい先発ピッチャーもいる。その中で、自分はこうやって回させてもらっている。結果を形として出したい」。首脳陣の期待に応えたい一心だった。
秋山監督は「投げっぷりが良かった。1人で投げたのは大きいね」と目を細めた。自己ワーストタイの7四球の荒れっぷりもいい結果に出た。サヨナラ負けの前夜に6人投入したブルペンも休養できた。中田は「夏は嫌いじゃない。今までも夏場から体が動いてくる」と言うように、今回で8度目の完投勝利のうち7度が7月以降にマークしている。「これから1試合1試合が大事。任された試合はしっかり投げたい」。暴れ馬が残りシーズンも躍動する。【大池和幸】



