<ソフトバンク6-2西武>◇6日◇ヤフオクドーム

 鷹の切り込み隊長が復調した。1番中村晃外野手(24)が、二塁打2本を含む猛打賞をマークし、4連勝に導いた。1点を追う2回2死二塁、左中間へ運ぶ同点適時二塁打。「9月に入ってチームの足を引っ張っていたので結果を出したかった。逆方向に打つイメージでした」と、粘って7球目に思い通りの打球を運んだ。

 4回、8回にも逆方向へ安打を放ち、8月30日楽天戦以来今季13度目の猛打賞。6回には12球粘って四球を選んだ。「ああいう打席が増えると良くなってくる」と納得の打席だった。

 この試合が始まるまで、9月4試合に出場し、17打数でわずか1安打。打率は5分9厘。8月の打率3割3分6厘から超急降下だった。今季はここまで1試合欠場しただけ。開幕からレギュラーとして出続けるのはプロ7年目で初。「僕の口からは何も言えません」と弱音は一切見せないが、腰の張りなど体全体の疲れはピークに達している。前日5日西武戦の試合前練習では、トレーナーの指示で全体練習を回避させられた。ベンチ裏でマッサージを受け、マシン打撃で調整した。

 このたった1日の別メニューで、きっちり打撃を修正し、この日の3安打につなげた。今季155安打としパ最多安打を突っ走る。11年の優勝も経験しているが、その時の出場は33試合。「先輩方が優勝しただけ。うれしいけれど複雑というか、素直に喜べなかった」と正直に明かす。今年は不動のリードオフマンとしてチームを引っ張り、最多安打の初タイトルも視野に入る。心の底から喜べるビールかけまで、あと少しだ。【石橋隆雄】