3年ぶり日本一のソフトバンクが、メッツ松坂大輔投手(34)の獲得に向けて本格調査に乗り出していることが30日、分かった。今季は強力打線とブルペンを武器に、秋山監督の花道を飾った。内定している工藤新監督を迎える来季は、先発陣が補強ポイントとなりそう。そこでFAとなる松坂に着目。日本球界復帰の可能性を探っている。

 ここ数年は次々とFA選手を獲得。豊富な資金力をバックに、松坂には複数年契約を提示することも検討している。いまだネームバリューも抜群。「平成の怪物」が加入すれば大きな話題を呼び、新生ホークスの目玉となりそうだ。

 松坂はメジャー8年目の今季、7月に右肘炎症で故障者リスト入りも34試合に登板。先発、中継ぎ、抑えとさまざまな役割を任された。ただ「自分は先発だという気持ちを消すことはできなかった」と打ち明け、来季に向けては「ゆっくり考えたい」としている。

 ここ数年は日本復帰を待望する声も多い。ベテランの域に差し掛かった右腕に衰えも指摘されるが、ソフトバンクは先発ローテの柱として十分にやれると考えているようだ。メジャー契約を目指す方針とみられるが、国内他球団も獲得に動く可能性もある。ただ、仮に競合しても、資金力では大型契約を提示できるソフトバンクに分がある。

 今季の開幕ローテ投手の中で、シーズン通して守ったのはスタンリッジだけ。寺原、ウルフは手術で早々と戦列を離れた。ただ大隣が復帰し、武田が着実に成長。日米通算164勝を挙げている右腕が加われば、2年連続日本一の期待が膨らんでくる。