投手陣にとっても待ち望んだ一報だった。阪神能見篤史投手(35)と藤浪晋太郎投手(20)も9日、鳥谷敬内野手(33)の残留決断を喜んだ。左右の柱は、3度ゴールデングラブ賞を獲得している名手がバックにいることに笑顔いっぱいだ。

 能見

 いろいろなことを考えた上で残留してくれたのは非常にありがたい。年間を通して安定して守ってくれる。

 自身も昨年11月に国内FA権を行使し、3年の長期契約で阪神に残留。入団こそ鳥谷の方が1年早いが、05年から10シーズン一緒に戦ってきた。13年のWBCではそろって世界の舞台を経験。通じるものがあるからこそ、慎重に下した決断を大歓迎する。何より土の甲子園で見せる安定した守備が頼もしい。2カ月以上にわたり熟考を重ねる鳥谷に、能見も「こっちはいてくれた方が助かる…」と、声をかけたことがあるというだけに喜びも倍増だ。

 その感情を抱くのは藤浪も同じだ。

 藤浪

 (鳥谷さんの守備は)球界NO・1だと思う。それだけの方がバックを守ってくれるのは全然違う。チームとして心強いと思います。

 12月中旬には「プロ野球選手は個人事業主。(メジャー挑戦は)鳥谷さんの夢だと思うので…」と複雑な心境を語っていた。それでも鳥谷が悩んでいる間、能見と気持ちは同じだった。心強いキャプテンとまたプレーできる。ならば、目指すのはここしかない。

 藤浪

 もちろん優勝を目指したい。優勝を目指さないチームはないと思いますし、頑張ります!

 

 若手選手が集う鳴尾浜に、優勝宣言がこだました。開幕まで残り76日。それぞれの頭に、優勝ペナントを掲げる道筋が見えてきたはずだ。【松本航】