沖縄行き青信号!
阪神ドラフト2位の石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が10日、1軍沖縄・宜野座キャンプスタートへ1歩前進した。和田監督、平田ヘッドコーチが視察した鳴尾浜の新人合同自主トレで順調な調整ぶりを披露。日本通算128セーブを挙げた元ヤクルト林昌勇をほうふつとさせる投球フォームで新しい風を吹き込む。
約70メートル離れたバックネット裏から熱視線を感じた。気温6度前後の鳴尾浜。石崎は寒さに負けず、右翼で軽快に走り回った。新人合同自主トレ3日目も、野球らしい動きはキャッチボールとトス打撃のみ。地道な鍛錬も、目標が見つかればスイッチは自然に入る。遠くで眺める和田監督、平田ヘッドコーチらを満足させるに十分な2時間だった。
「もちろん1軍(キャンプ)でやっていければ。ケガなくやっていけば、結果は付いてくる。自分を信じてやっていきたい」
視察を終えた和田監督はプラス要素を発見していた。「(石崎が)おもしろいのは分かっている。いいと思って取っているんだから」。平田ヘッドコーチも「社会人で2位で即戦力。当然有力な候補ではあるわな」と笑顔で帰りの車に乗り込んだ。8日にはドラフト1位横山の左胸鎖関節炎症が発覚。新人5選手の高知・安芸スタートプランが浮上する中、石崎の沖縄発進に現実味が出てきた。
称賛の声はまだ続く。1球1球丁寧に行ったキャッチボールでは、山口投手コーチが専門的な観点でうなっていた。スリークオーターで投げる石崎をじっと見つめる。連想したのは横手から最速160キロを投じる元ヤクルト林昌勇だった。「投げ方が似ているな。よく腕が振れて、キレのいいボールを投げられる」。石崎は社会人時代に腰痛を発症。悩み抜いて形成されたのが現在のフォームだ。ハードな自主トレ後にも必ず100~200回の腹筋、背筋を実施。腰回りを強化し、さらなるレベルアップにも鼻息は荒い。
「みなさんの期待に応えられるようにしたいです」
期待が膨らむ沖縄スタートには「順調であれば」の前置きがつく。それでも、目指す場所がはっきりと定まった。後は前進あるのみだ。【松本航】
◆林昌勇(イム・チャンヨン)1976年6月4日、韓国生まれ。真興高から韓国球界入りし、08年ヤクルト入団。12年限りで退団するまで、日本通算238試合、11勝13敗128セーブ、防御率2.09。09年5月15日阪神戦で球速160キロを記録した。13年カブスに移籍し、14年開幕前に韓国復帰。日本時代は180センチ、80キロ。右投げ右打ち。



