プロでは投げすぎません!

 楽天のドラフト1位安楽智大投手(18=済美)が12日、コボスタ宮城で新人合同自主トレをスタート。高校時代とは違い、球数制限を設けながら調整していくと意気込んだ。

 プロとして初めての練習を終え、淡々と言った。「肩、肘は消耗品なので、トレーナーさんと相談しながらやりたい。高校時代はわざと投げていた面もある。これから20年間やりたいので、無理はしない」。これまで1月後半から2月は、1日150球ほど投げ込んでいた。しかし、プロとなった今年からは、科学的な根拠をもとにしながらブルペン入りをする。

 13年のセンバツでは5試合全てで先発、772球を投げた。国内外で投げすぎ論争を巻き起こしただけに、「投げる持久力はある」と胸を張る。それでも春夏の甲子園を照準に合わせる高校と違い、プロでは1年間戦い抜くのが重要だと練習法を変える決意をした。この日も「ブルペンに行けと言われたら、立ち投げでも行けました」と状態は上々。しかし、球団は新人合同自主トレ中のブルペン入りを高卒新人と、大卒・社会人組で分ける方針。第1クールでは安楽の投げ込みは見送られる見込みだ。

 新人恒例のシャトルランでも、あえて限界を超えなかった。「田中さんは超えたいと思った。100本行けばいいかなと」とヤンキース田中が07年に記録した97本を超えると、ペースダウン。9人中6位タイの104本で終えた。「投げる体力と、走る体力は違う。野球で結果を残せればいい」。剛腕がちょっぴりクールに1歩目を歩み出した。【島根純】