くしゃっとした笑顔の裏に、大きな闘争心を秘めている。楽天のドラフト2位小野郁投手(18=西日本短大付)は総合格闘技を見るのが好きだ。「携帯で映像をよく見ます。倒れる瞬間を見るのが好き」と話す。憧れの選手はバダ・ハリ。「ザ・ゴールデン・ボーイ」と呼ばれた男の豪快なKOシーンに心奪われた。

 格闘家のように、新人合同自主トレでも対抗心を燃やす。初日に行われたシャトルランでは117本を走りきり、2位。1位の八百板には9本及ばなかったが、好成績を収め「勝つことはうれしいこと。いろいろ記録を抜いて勝っていきたい」と喜んだ。

 意識するのは1位の安楽だ。高校時代の練習試合で対戦経験もあり、「負けたくない」と話す。最速153キロ右腕は高校通算25本塁打と強打も魅力で、投打二刀流の育成プランも浮上していた。それでも「投手に専念できるように。日本一速い球を投げられる投手になりたい」と投手一本で勝負することを決めた。

 21日は商店街を練り歩き、地元のファンと触れ合った。今日22日から始まる第3クールではブルペン入りも見込まれる。練習中に「体は仕上がってきている」と話すように、準備は万全。憧れの格闘家のように「KOするような感じで、三振を取りたい」とマウンドで打者をバッタバッタとなぎ倒す。【島根純】

 ◆小野郁(おの・ふみや)1996年(平8)10月23日、福岡・久留米市生まれ。小2年から軟式野球を始め、櫛原中では硬式の久留米中央ボーイズ。西日本短大付では1年夏からベンチ入り。同秋からエース。球種は直球、縦のスライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップ、カットボール。50メートル走6秒2。右投げ右打ち。176センチ、70キロ。契約金6000万円、年俸600万円。背番号15。