俺はこんなふうに投げてきた!

 阪神の沖縄・宜野座キャンプで臨時コーチを務める江夏豊氏(66)が、2月2日に投手陣全員の前で「投球論」のレクチャーを行うことが21日、分かった。昼のブルペンだけではない。夜は宿舎の1室が講義室に様変わりする。

 かつて阪神のエースとして君臨し、通算206勝を挙げた伝説の名投手が教壇に立つ。球団幹部は「2日を空けておけよと(投手コーチの)中西には言ってある。投手全員になるだろうな」と説明。キャンプ早々から、投球に対する考え方を投手全員に伝える計画で特別な時間になりそうだ。

 85年に現役引退後はユニホームを着ていないが野球への情熱は衰えていない。球団関係者も「江夏さんから『1時間くらい時間をほしい』とのことだった」と明かす。今回のレクチャーは江夏氏たっての希望だったという。キャンプ初日の1日から1週間の指導予定。今季は球団創設80周年だ。V奪回を目指す古巣への思いにあふれ、一肌脱ぐ。

 江夏氏の投球論は基本を重んじた上で緻密だといわれる。ある球団OBも「とても細かい理論を持っておられる。すごくヒントになる」と話す。現役時代、キャンプのブルペン投球では自らの制球に納得がいくまで審判を立たせなかったのは有名な逸話だ。試合では1球の出し入れが勝負を分ける。「抜群の制球力」を印象づけるための工夫だった。野球に妥協しない姿勢こそ「江夏塾」のメーンテーマになりそうだ。