新日本プロレスは2日、都内の事務所で会見し、同社が運営する公式サイトで不正アクセスによる約1万8000件の情報流出があったと発表した。同社によると不正アクセスが確認されたのは4月28日。契約先の決済代行会社よりクレジットカード情報の流出懸念についての連絡があったという。

 これを受け、同社はオンラインでのクレジットカード決済を停止し、第三者調査機関へ調査を依頼した。6月24日に調査結果が届き、13年8月28日~15年4月28日までの期間に、同社公式サイト内でチケット購入やオフィシャルファンクラブ入会・更新をした客最大1万8000件の氏名、住所、電話番号、Eメールアドレスなどが流出。そのうちクレジットカード決済情報の流出は1万1155件に上った。

 手塚要社長は「現在のところ(流出した情報による)被害の報告は受けていません」と話した。また記者会見を開いた理由を「会社の規模に対して名前が世間に知れ渡っている。プロレス興行はファンのみなさまに支えられているから、書面ではなくきちっと対応させていただくという姿勢を示したかった」と説明した。

 今後はシステムの脆弱(ぜいじゃく)性および管理体制不備の改修に努め、社内にセキュリティー管理部門を新設し、管理体制を見直し強化するという。情報流出の可能性のある顧客に対しては、同社より案内を郵送するという。