大相撲の横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)が、通算10度目の優勝を懸けて、夏場所(12日初日、東京・両国国技館)に出場することが決まった。10日、東京・両国国技館で行われた取組編成会議で、初日に新三役の小結大の里、2日目に西前頭筆頭の大栄翔との対戦が決まった。照ノ富士は、1月の初場所で9度目の優勝を飾ったが、3月の春場所は腰痛のため7日目から休場。前日9日の稽古後は、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と話し合ってから、出場可否を判断するとしていた。

取組編成会議後、報道陣に対応した高田川審判部長(57=元関脇安芸乃島)は「横綱が出ることで、引き締まった土俵になることを期待したい」と語った。先場所は尊富士による110年ぶりの新入幕優勝だっただけに、上位陣の奮起を期待していた。師匠の伊勢ケ浜親方は前日の稽古後、出場した場合を想定して「序盤、いい形で相撲を取れれば、相撲慣れして、動きも良くなってくるのでは。最初が肝心じゃないですか」と話していた。

照ノ富士は前日の稽古後、出場した場合の初日の相手として、大の里戦が想定されると問われると「そんなん一緒だよ。やることは変わらないから」と、笑顔を交えて話していた。今場所から初めてまげを結って本場所に臨む、成長著しい新鋭へ不動心の構えだった。

夏場所は、横綱、大関陣に休場はいない。主な休場は小結朝乃山、前頭尊富士となった。