<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇東京・代々木第1体育館◇観衆8900人

 協栄ジムの金平桂一郎会長(42)が、興毅がリング上で内藤への挑戦を直訴したパフォーマンスを見せたことに対し、あからさまに不快感を示した。「今日終わったら(興毅に)オファーを出すつもりだった。ああいうプロレスチックなリングパフォーマンスはいかがなものか。茶番というか不愉快だ。挑戦者がチャンピオンを選ぶのはあるべき状況じゃない」とまくしたてた。

 亀田兄弟と協栄ジムは5月に契約解除で合意。「同門」の制約がなくなり、坂田-興毅戦実現に道が開けた。興毅は現在WBA世界フライ級1位。WBAが認可すれば、指名試合として同級王座を防衛した坂田とのタイトルマッチが成立する。この日の試合前には、興毅をはじめ亀田3兄弟からあいさつを受け、握手をかわしてもいたという。

 金平会長は「それでもやらないなら、逃げてると言い続ける。ビビってすいませんと言えば勘弁してやりますが」と納得がいかない様子。怒りの会見は約20分に及び、最後には「今日の試合を見て内藤選手の方がやりやすいと思ったんでしょ。楽な方にいったんでしょ。現に途中まで負けてたんだし」と内藤戦の試合内容にまで言及した。