<投げFISHING>

 大型カレイのシーズンがやってきた。鳥取と島根の県境にある山陰屈指のカレイ釣り場・境水道へ座布団級を狙おうと25日、釣友の美濃谷佳宏さん(41=神戸市)と投げ釣りに出掛けた。夜明け前から外江(とのえ)の石積み護岸で懸命な誘いを掛けながら探り、午後2時までに産卵前でブリブリに肥えた20~34センチのマコ、イシガレイを2人で4匹釣りあげた。狙っていた40センチ超は釣れなかったが、同じ護岸で47センチのイシガレイを釣りあげたのを確認し大型の接岸を実感した。今が狙い時だ。

 先週から産卵を控えた40センチ超の肉厚ガレイが顔を見せ始めている外江の石積み護岸に入った。ここは中海、宍道湖につながっている境水道で栄養分が豊富なため大型が高確率で狙える。

 午前5時半ごろ、早朝の時合を狙おうと4本のサオに2本バリ仕掛けをセット。青イソメを房掛けにし遠中近と投げ分ける。水深は100メートル前方でも10メートルぐらいしかなく底は砂泥。シモリや海草が所々に生えているが根掛かりは少ない。

 メーンポイントは10メートルほど沖と30~40メートルぐらい沖にあるかけ上がり。他もシモリ周りが狙い目。懸命に仕掛けを打ち返しては少しずつサビいていくが、夜明けをすぎても反応が出ない。同8時ごろ、少し休憩を入れようとコーヒーを沸かしていると、ようやく近投のサオ先がクンクンとお辞儀をする本命アタリが来た。

 サオに駆け寄り、軽く合わせを入れるとカレイ独特の重みがサオを通して伝わる。この瞬間がカレイ釣りの至福の時。期待しながら引き寄せ、護岸に抜きあげたのは元気良くバタバタと暴れる33センチのイシガレイ。

 時合とばかりにサイズアップを狙って投げ返していると近くで歓声があがり見に行くと迫力満点の47センチのイシガレイが護岸に横たわっていた。まさしく座布団を思わせるジャンボカレイだ。あらためて境水道のポテンシャルの高さを実感。

 釣り座に戻り、私もあんな大物を釣りあげるぞと懸命に仕掛けを投げ返しては頻繁に誘うが、時間だけがむなしく過ぎていく。干潮の時合を迎えた午後1時ごろ、近投に狙いを絞ると小さなアタリながら再びカレイがヒット。取り込んだのは31センチのマコガレイ。産卵前でぼってりと肥えている。

 これで気合を入れ直しラストスパートをかけたが20センチが釣れただけ。サオを仕舞っていると美濃谷さんも最後の最後に34センチのイシガレイをゲット。座布団は食わなかったが、ここに獲物がいることは確認できたので再挑戦を誓い、同2時ごろに釣り場を後にした。【サーフ

 インフィニティ・柴田誠】

 【今後の見通し】境水道のカレイはこれからが本番だ。年内いっぱいは大型のマコ、イシガレイが釣れ続く。ほかにも、夜釣りでユムシをエサにスズキがコンスタントに上がっている。

 【交通】大阪からは中国自動車道を利用。西へ走り落合JCTから米子自動車道へ。米子ICを出て国道431号を走り境港方面へ。皆生温泉、米子鬼太郎空港付近を通過し上道町の信号を左折。県道47号で外江町に入りポイント周辺へ。