＜筏カセＦＩＳＨＩＮＧ＞

　マアジの連掛けを楽しもうと先日、福井・小浜湾の筏へ釣行した。同・小浜市泊の「深田渡船」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）の船で早朝から、多田礁筏（いかだ）にあがり、サビキ釣りで挑戦。朝のうちは単発が多かったが、群れが回ってくると２、３連の入れ掛かりなり、午前１１時までに１６～２５センチを５３匹ゲットした。当日は休日を利用して訪れた子どもたちも多く、サオをギュンギュンと締め込むマアジの心地よいアタリと引きを夢中で楽しんでいた。

　近年、筏でアジを釣るスタイルが人気を呼んでいる！

　釣り場を仲間で独占できるところがグループや、家族連れに受けているようだ。しかもアジのサイズが波止よりも、ひと回り大きいのも魅力といえる。

　夜明け前から小浜湾口の深場に設置された多田礁筏に上がった。ここは潮通しが良く、水深が約１５メートルあり、底は岩礁になっていて、船釣りクラスのマアジも回遊してくる。満潮前の午前５時前から開始した。

　まずはコマセカゴにアミエビをたっぷりと詰め、仕掛けを底まで落として数回のしゃくりを入れ、まきエを効かせていく。これを繰り返すと数投で穂先がブルブルッと震えるアタリで２０センチのマアジが食ってきた。

　朝のうちは居つきのアジを狙い、コツコツと１匹ずつ釣っていき、大きな群れが回遊してくるのを待つ。周りの景色を楽しみながらのんびりと釣っていくと時折、刺し身クラスの２５センチ級がサオをギュンギュンと曲げてくれ、４時間ほどで１６～２５センチを２５匹キープした。

　そして同９時ごろ、潮が下げに変わると待ちかねたアジの群れが回遊。サオをカンカンとたたく、強い引きで良型が入れ掛かりに。水深があるので船釣りにも匹敵する手応えで２０センチが３匹も掛かるとサオを海中にグイグイと引き込んでいく。

　波止では他の人のポイントに群れが移動してしまうこともあるが、筏だと、しっかりとコマセを効かせれば群れを独り占めできる。しばらくの間、連掛けを堪能し１８～２５センチを２８匹追加。十分な釣果を得た同１１時前に納竿した。獲物は刺し身と、たたきで食べたが、旬の時期だけに脂がよく乗っており、大アジにひけをとらないうまさだった。【日刊ＦＰＣ・兵頭良弘】

　【今後の見通し】小浜湾内にマアジの大きな群れが入っており、引き続き好釣果が期待できる。３０センチ級を狙うならダンゴ釣りがお薦め。当日もチヌ狙いの人が３０センチ級を釣っていた。また飲ませ釣りやルアーでハマチやサワラ、ヒラメなどが狙える。

　【問い合わせ】深田渡船【電話】０７７０・５２・６１６３。渡船料金４０００円。出船、納竿時間は要確認。

　【交通】舞鶴若狭自動車道の小浜ＩＣを出て小浜市街へ。国道１６２号に入り、北上。阿納尻三差路の信号を左折。県道１０７号を海岸線沿いに走り、堅海坂トンネルを抜けて泊へ。