<ニッカン・つりラボ>

 横浜・鶴見の「新明(しんみょう)丸」が狙うハゼ釣りが今年も絶好調!

 釣り場は、主に川筋が中心だが、一部<落ち>気配があり、短時間のショート便で束釣り(そくづり=100匹台)を連発、多い日には300匹台突破の爆釣もみている。今は浅場なのでビギナーにも釣りやすく、<底トントン><聞き合わせ>が攻略のカギだ。

 「新明丸」がハゼ釣りの乗合を始めたのは10月1日。11月まで午後1時半に納竿(のうかん)のショート便で、スタートから束釣りが連発し、10日には332匹をマーク。以降も200匹前後の好釣が続いている。

 釣り場は、川筋の河口周辺まで水深3~5メートルラインの浅場が中心。ハゼ船を担当する高橋英夫船長(45)によれば、今年も昨年と同様にワキ(魚影)が濃く、それを裏付けるように、この日はどこでもアタリが頻繁にあった。

 左舷ミヨシ(船首)で長谷文彦さん(52=東京都港区)が手バネザオを2本出して、次々にハゼを躍らせた。今年初の釣戦で最初は感触がつかめずバラシも多かったが、「ハゼが食いついた瞬間のモタレ(前触れアタリ)が取れるようになってから調子が戻った」そう。隣の清水正俊さん(63=東京都墨田区)も手バネザオ2本でコンスタントに釣り上げる。オモリで底を軽くたたき、前触れアタリでサオ先をゆっくり上げて<聞き合わせ>した途端にブルルンッ!

 清水さんは「東京はぜ釣研究会」の幹事を務めるベテランで、「ここのハゼはサイズがいい(10~18センチ)からうれしい」と言いつつ、200匹ジャストでサオ頭に-。

 大半が束釣りの中、胴ノ間(中央)にいた紅一点の保坂繭子さん(29=東京都八王子市)はリールザオ1本を使い、コツコツのアタリで軽く合わせ、ヒットを連発。「ハゼは顔がかわいい」と85匹を取り込んだ。

 最終的に156匹だった長谷さんは、東京・芝浦ですし店「おかめ鮨」を経営し、「他の地区と比べて、ここのハゼはしょうゆに一番合う」と強調。食べ方も次のようにアドバイスしてくれた。

 【大型】15センチ以上なら刺し身が最高。ウロコを取って3枚におろし、皮をひいた半身は透き通って甘みがあり、にぎりずしやしゃぶしゃぶでもいける。10センチ以上は背開きにして天ぷらがいい。

 【小型】焼いて陰干ししたものをしょうゆと酒とみりんベースのタレでじっくり煮付けた甘露煮や、酢でつくるマリネもオツ。

 高橋船長は今後について「落ち(深場へ移動する行動)傾向が強まっており、これからは群れで固まるから、そのポイントに当たれば、さらに数が狙える」と話す。チャンスだ。【長瀬川忠信】

 ▼船

 日刊スポーツ新聞社指定「新明丸」【電話】045・501・2081。ハゼのショート便の乗合は午前7時30分までに集合、同7時45分出船でエサ付き7000円。ほかに週末限定でマゴチ(スミイカに転向の可能性もあり)と今月いっぱい夜釣りのクロメバルも出漁中。毎週木曜日定休。HP<http://www.shinmyoumaru.com/>

 ▼交通

 電車はJR・鶴見駅か、京浜急行線・京急鶴見駅から潮見橋の手前にある「新明丸」まで徒歩約4~7分。車を利用の場合は詳細要確認。

 ※ハゼのフルコース料理(刺し身、にぎりずし、しゃぶしゃぶ、天ぷら、マリネなど)は「おかめ鮨」で4000円(税別)で楽しめる。詳細【電話】03・3451・6430。