大阪市の学校法人「森友学園」理事長退任の意向を示している籠池泰典氏は16日、疑惑の「暴露」を示唆した。籠池氏は大阪府豊中市の小学校の用地で参院予算委員会の調査チームと対面。付近は報道陣約100人、近隣住民らでごった返し、警察官ともみ合いになる場面もあった。「安倍首相からの寄付金」との発言後は、同市の自宅で、野党4党と約90分面談。その後「すべて国会でお話しします」。安倍晋三首相を舞台の中心へと引き込む「籠池劇場」の様相となった。

 小学校用地の視察後、大阪府豊中市の自宅で野党4党との面会を終えた籠池氏が玄関口に現れた。

 「すべて国会でお話しします。それだけです」

 従来のまくしたてるような口調ではなく、表情も穏やかだった。自宅前には約100人の報道陣。車に乗り込んだ籠池氏にマイクが向けられると、覚悟を決めたように口を真一文字に結んで前方を見つめた。

 100万円の寄付が首相から入った-。「大好き」だった安倍首相へ反旗を向ける発言。雄弁さが消えた籠池氏に代わり、長男佳茂氏は自宅前で「父は今でも首相を尊敬しており、どれだけたたかれても寄付について言わなかった。断腸の思いだと思う」と話した。