栃木には特撮の聖地が点在した! 茨城、栃木、群馬のロケ地巡りの第2弾は栃木県。栃木市や佐野市、足利市など県南地区は映画やドラマなどロケが頻繁に行われる撮影どころ。その中でも戦隊モノや仮面ライダーの戦闘シーンなどで見たことがあるあの岩場もあった。数々の作品で見覚えのある風景を巡礼する旅も考えてみた。

 歴代のライダーや数々の戦隊ヒーローが、正義を守るためにヒールたちがここで爆風に包まれた。派手な戦闘を繰り返した特撮の聖地を訪れた。一般の人は普段は立ち入りが禁止されている。潜入リポートでお伝えする。

 1カ所目は、切り立った崖が遠くからもインパクトがある栃木市の岩舟山。採石場の跡地が、現在は撮影ロケ地として利用されているそうだ。2カ所目は佐野市にある、こちらも鉱山跡地。ロケーションだけで迫力があり、その場に立つと「ここはあのシーンで見たことがある!」と感動すら覚える。

 両所とも荒々しく削り取られ、切り立った岩肌を背にする広大な土地で、日常を感じさせない空間が広がっている。特撮だけではなく時代劇や現代劇、ミュージックビデオなどのセットとしても使われている。関係者によると鉱山跡地の有効活用のために貸し出しており、都内からのアクセスもよく、制作関係者からも定番の場所として有名なロケ地なのだ。佐野市の鉱山の関係者は「映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』の撮影では歴代ライダーが何十人も勢ぞろいして撮影したのですけど、すごい迫力でした」と振り返る。また、岩舟山はNHK大河ドラマ「江」、佐野の鉱山跡地は同「軍師官兵衛」の水攻めのシーンが撮影された。

 この他にも近隣にはロケに使われた聖地が点在している。岩舟山のすぐそばには、昨年、アニメ映画「君の名は。」が大ヒットした新海誠監督の代表作のひとつで、アニメ映画「秒速5センチメートル」に登場する駅のモデルとなったJR両毛線の岩舟駅。佐野市には、現在公開中の菅田将暉の主演映画「帝一の國」の舞台となる名門男子校・海帝高校の体育館や14年末に放送された日本テレビ系「絶対に笑ってはいけない大脱獄24時」で使われた旧田沼高校などがあり、ファンの間では聖地となっている。数々のロケ地を巡ることで、栃木の底力を感じる旅になった。