自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(36)は25日、都内で開かれた自民党大会後、約30分にわたり報道陣の取材に応じ、持論を述べた。
主な一問一答は以下の通り。
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-27日に佐川前長官の証人喚問がある
進次郎氏 行政府がうそをついた。このことに対し、与野党関係なく、総理が言った「徹底的に真相究明する」という言葉通りの徹底究明をしないといけない。総理は、「2度と起きないよう、根本的に組織の立て直し」と言ったが、根本的とは具体的に何を意味するか、私は注目したい。平成の末期に起きた書き換えの問題を通じ、政官のあるべき距離感、与党と政府の関係、自民党のあり方、「ポスト平成」の形とは何か、そういう問題につながるような「平成の政治史に残る事件」に向き合っているという認識だ。
-野党は昭恵夫人の証人喚問を求めている。総理の説明責任とは
進次郎氏 総理自ら徹底的な究明をすると言った。言葉通りの行動というのが行われていくと期待している。
-誰が一番悪いと思うか
進次郎氏 ひとりじゃないと思う。
-政官の関係は今後どうあるべき
進次郎氏 官僚主導を政治主導に変えようとさまざまな改革をしてきた。官邸のリーダーシップが強まったのは間違いないが、どこで政官の線が引かれるのか。長期政権の間で、政治主導はある意味到達点に届いている。このタイミングで書き換えという事件が起きた中、方向性で政治主導は間違っていないが、どう改善するか大きなテーマだ。
-どうあるべきか
進次郎氏 政治家1人1人の自覚が必要。人の問題もあるが、もうひとつ欠かせないのは、権力は絶対に腐敗するんです。
-今腐敗しているか、安倍政権は
進次郎氏 全世界の権力は絶対腐敗する。すべての権力はそうなる。だから権力側は自覚を持ち、権力の抑制という、謙虚な姿勢で臨まなければならない。新たな制度が出来ても完璧な制度はない。人がやるんですから。
-安倍政権になって不正が多いのでは
進次郎氏 1つ1つ国民から厳しい目が向けられる中、09年には政権交代への期待が高まったが、今野党はこの状況。とにかく1度自民党を政権から下ろしてみたい、自民党以外の政党にというものではなく、自民党が緊張感をもって信頼を勝ち取れるような、国民政党になるための自浄作用を期待しているのではないか。
-党大会での憲法改正への意欲受け止めについて
進次郎氏 それは必要と思う。どう考えても手直しが必要なところはいっぱいある。けど、これだけ長年、できなかったですからね。(国民投票で)国民の50%に賛成してもらわないといけない。自民党の党大会に来ている方は賛成でも、その声は全国に広がらないといけない。野党の支持者も、支持政党なしという方も含め、賛成の機運が高まらないと。国民投票過半数はそう簡単ではない。だから信頼が大事。そういう環境でできるのが憲法改正ではないか。
-権力の抑制というが、官邸に自民党の声は届いているか
進次郎氏 どの政権でも批判がない方がおかしい。(郵政民営化を訴えた)私の父の時は、向き合ったのはむしろ自民党。あの批判は今の比ではない。批判がない方が不健全。
-憲法改正の年内発議は危ういか
進次郎氏 目的は発議ではなく、憲法改正をなし遂げることだ。だとすると、信頼なくして、憲法改正なしですよね。
-まだ合意には時間がかかる
進次郎氏 自民党がまとめたところで、自民党だけでできるわけではない。むしろ虚心坦懐(たんかい)、野党がやりたいことを聞いて、丸のみしちゃうくらいでいいと思う。
-秋には自民党総裁選がある
進次郎氏 重い1票です。じっくり考えます。