サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会が開幕した。ロシアは地元モスクワの競技場でサウジアラビアに5-0の圧勝。市内に設けられた大型のパブリックビューイング(PV)会場では大声援が送られ、試合後のスタジアム周辺は熱狂に包まれていた。

 スタジアム周辺のボランティアの動きから、20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに向けたヒントがあった。誘導係はエリアごとに数人から20人単位でチームを組み、お互いをサポート。英語が話せない高齢者も参加していた。「人に善を与えたい」との思いで参加したというナデジダさん(67)は「近くに英語が話せる若い子もいるから安心。逆に何かトラブルがあったら、私が助けてあげる」。2年後に東京でボランティアをする高齢者に「言葉が分からなくても、簡単な単語とジェスチャーでカバーできる。参加することが大切」とエールを送った。