20日に行われた自民党総裁選をめぐり、安倍晋三首相を支持した陣営が、投開票直前に行った出陣式で出されたカツカレーを食べた国会議員の人数と、実際に首相に投票した議員の数が数人合わない問題が、「カレーライス事件」として大きな波紋を広げている。

陣営側では、首相を支持する会合でカツカレーを食べながら、実際は首相に投票しなかった議員がいる可能性もあるとの見方が拡大。「カツカレー食い逃げ議員」が誰かと、水面下で“裏切り者”探しも始まっている。

首相陣営が開いた出陣式に出席した国会議員は、333人。しかし、投票数は329人と、4人減った。石破氏が当初、国会議員票として予想された50票を上回り、20票も上乗せした70票を獲得。首相支持が見込まれた一部議員が、石破氏に回ったとの見方も出ており、疑心暗鬼に包まれている。

20日の投開票前、首相陣営は国会近くのホテルで、石破氏陣営は党本部で、ともに昼食に験担ぎのカツカレーを食べて、投開票に臨んだ。