さいたま市内に設置された片山さつき地方創生担当相の書籍の広告看板に、公選法違反の疑いがあると国会で追及されてきた問題で、この看板が、同市に無許可で設置されていたことが19日、分かった。

同市の「さいたま市屋外広告物条例」では、屋外に広告看板を出す場合は事前に設置場所や大きさを届け出る必要がある。市によると、片山氏の看板は届け出がなく、大きさも規定を超えていたという。国会で話題になり、市側は初めて看板の存在を把握。設置した土地の所有者に改善を要求すると、広告は19日までに白いカバーで覆われた。

看板は16年1月に設置。片山氏が出馬した同年夏の参院選期間中も設置されたままで、野党は「政治用の宣伝」と追及。片山氏は否定していた。同氏の事務所は「看板設置の許可申請は設置施工業者が行うものと認識している」と回答。同様の看板は浜松市や名古屋市でも確認されている。